メリークリスマス

あっという間に積もりました。

クリスマスにあわせたかのようなこの雪。

本気で降れば、たったの1日で

豪雪地帯に様変わりです。

 

今年もあと1週間。

 

すっかり更新が滞ってしまいました。

楽しみに待っててくれた皆さん、

ごめんなさい。

 

 

 

どんな言葉から

書き出せばいいのだろう。

ご報告しないと先に進めない。

だから、書きます。

 

 

林檎屋父が亡くなりました。

 

お客さまの朝食準備も一段落した朝、

珍しく弟からの電話。

突然のことでした。

 

だって、

つい2,3日前、友人のお別れ会に行けないから

浅草には泊まらないよー、と

電話をしたばかりだったのですから。

 

‘歩いてて苦しくなったんだって?無理するからだよ?、

いつもの距離を散歩すればいいよー’

と言ったら、

‘そうそう、そうだな、’と笑っていた。

それが多分最後の会話。

いつもの会話。

 

つい先日注文した林檎屋みかんの代金が

茶封筒に用意されていました。

市場に先に支払えるように。

宅急便の送り状も書き始めていました。

 

まさかそんなに突然その日がやってくるなんて、

そんな感じではありませんでした。

 

朝、妹が見つけました。

ちっとも苦しんだ様子ではありませんでした。

 

 

 

お葬式まで5日ありました。

その間にたくさん泣きました。

たくさん思い出話をしました。

たくさんみんなで笑いました。

たくさんまた泣きました。

 

親がいなくなるということは、

その瞬間に50才の私から

5才の私に戻ってしまうんだよな。

 

ありがとう、と言えませんでした。

 

 

大げさな見送りは嫌っていた父でしたが、

きょうだい、いとこ、親戚、友人、

たくさんのご近所さん、

そして私たち3人きょうだいのたくさんの友人、

本当に多くの人に見送ってもらえました。

怒ってるかなぁ、大げさだって。

そして、

方丈さまが父に

‘珍しい果物をいつもありがとう’

と言ってくださいました。

お父さん、林檎屋冥利につきるね。

 

 

お祖母ちゃんの月命日が15日。

お祖父ちゃんの命日が12月17日。

そして、父はその真ん中の16日でした。

大事な長男を二人して迎えに来たんだねぇと、

みんなで思いました。

だから、きっと苦しくはなかったよね。

 

 

 

 

 

たぶん、私たちきょうだいは

父の自慢の子供たちです。

だからいつまでも泣いていないで、

しっかりと仕事を再開します。

 

 

 

すべての起こる出来事には意味がある。

父が今、突然いなくなったことは

きっとすごく意味があるのかもしれないんだよね。

それがわかるのはいつなんだろう。

 

 

 

 

わかるまでがんばろう。

 

 

 

 

 

 

 

     今死んだ、

    どこにもいかぬ、ここにいる。

    たずねはするな ものはいわぬぞ。

                     〈一休禅師〉

                叔母ちゃんが教えてくれました。

 

 

 

お通夜の日も

告別式の日も、

12月とは思えないくらい暖かく

とてもいいお天気でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

合掌。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8 Comments

  1. タビエル

    ・・・でしたかぁ。
    文面から、林檎屋お父さまの人柄が伝わってきました。
    「ありがとう」絶対とどいていると思います。
    絶対、絶対に。
    合掌

  2. 若女将

    こんばんは、
    長々と休んでいてすみませんでした。
    なんかねー、いまだに信じられません。
    ’ずっと浅草に住んでいて
    なかなか会いに行けない’
    そう思えばいいよ、と
    言われて、なるほど、と思いました。
    言いたいこと言ってたわりに
    肝心なことは言えなくて。
    そんなものなんだろうなぁ。

  3. イクミン

    誰にも迷惑をかけず、残す人々の悲しみ期間を最小限に留めた、素敵な幕の閉じ方だと思います。
    お父様の最期にお人柄がしのばれます。
    生きていたって、全部伝えきる事ってなかなか難しいですよね。
    でも、これからの思いは伝わってる・・。
    そんな風に思っててもいいんじゃないでしょうか。
    お仕事がんばってください。
    お父様もきっと見守ってると思います。
              合掌

  4. 若女将

    イクミンん、こんばんは!
    思いは伝わっている。
    娘としてやり残したことは多々あれど、
    思い返してみれば、
    楽しいことばっかりだったかも。
    きっと、父も今頃懐かしく思い出してるかも。
    皆さんの温かい励ましに、
    感激しているのは私だけでなく、
    父もかもしれません。
    明日はブログを更新しなくては、
    ますます皆さんにご心配をかけてしまいますね。
    元気、元気に復活していますので、
    ご安心くださいね。
    ホントにありがとうございました。

  5. kawakei

    今、ブログ拝見して、そんなまさかという感じです。いつも静かにニコニコしていた林檎や父さんの顔が浮かんできます。浅草のマンションのリビングで、それから、リニューアル前の宝巌堂の厨房で。。。
    本当に、そんなに突然。。。
    全然知らなくて。。。しばらくは辛いと思います。仕事は忙しいから、気も張って気丈夫にしていると思いますが、我慢しないで、いつでも泣いていいよ。お風呂でとか、布団の中でとか、掃除している時とか。。。すぐにも駆けつけたいところですが、せめて、気持ちだけは、すでにそばにいますからね。
    先日、夢ちゃんが「今まで食べたお肉の中で、いっちばん美味しかったのは、けこちゃんのお友達の旅館で食べたお肉!」「ぜつみょう!」「間違って、夢は、ぜつぼうって言っちゃったんね」「一番良かった温泉もけこちゃんのお友達のところ」「二番目は大江戸温泉」(他の温泉に行ったことがないようです。)
    夢ちゃんも健ちゃんもまた行きたいと言っていました。
    頑張れ?!

  6. 若女将

    kawakei
    そうなのですよ、ホントに突然でした。
    あなたも覚えててくれたのね。
    まだぼろ家だった宝巌堂の台所で
    宴会したね。
    浅草でその写真を見つけて、ホントに
    懐かしく思い出しました。
    お心遣い本当にありがとう。
    元気だから安心してね!がんばるよ!
    夢ちゃん、健ちゃん、また待ってるね??♪
    ぜつぼう??!を聞きたいわ??。

  7. 若女将

    うおぬま屋店長さん
    あけましておめでとうございます。
    ご心配おかけして本当にすみません。
    何しろいきなりの出来事だったもので
    まだ信じられない感じですね。
    でも元気です!
    今年もますますがんばらなくちゃね!
    またおつきあいくださいね。
    ありがとうございます。

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