宿屋の原点

先日の記事、

‘昭和の暮らしを楽しもう’について、

貴重なご意見をいただきました。

 

その中での

私の表現が表面的に誤解をまねくようなものだったので

ちょっと補足させてください。

  

冷蔵庫、クーラー、お部屋の明かり等々、

基本的には全く今までと変わったところはありません。

ご利用頂いています。

 

 

3月11日の大震災以来、

節電が本格的に叫ばれるようになりました。

大口の会社などでは罰金もあります。

こんな世の中になるとはいったい誰が想像したことでしょう。

 

あのとき、

私たちにいったいなにができるんだ?

宝巌堂内の節電ですぐに対処したのは

冷蔵庫の廃止と、電気ポットを止めることでした。

まだ、3月だったので寒く、お客さまも少なかったので、

思いついたことはすぐにやろう!そんな気持ちでした。

客室にもそのような案内を出しました。 

   ?冷蔵庫はご利用になれません。

   ?電気ポットのコンセントは抜いてください。

と。

 

月日は流れ、猛暑の6月となりました。

お客さまもだんだんと戻ってこられました。

このご案内もだんだんと見直す必要が出てきました。

 

たとえば、

湯治で滞在のお客さまにとっては

冷蔵庫が使えないのはとても不便です。

なので、ご案内した時にご希望をうかがって

冷蔵庫のスイッチを入れます。

事前にわかっていれば、ご用意もできますし、

もちろんコンセントを入れてご自由にお使いいただくことも可能です。

 

電気ポットは電気ケトルに変更しています。

必要な時に必要な分だけあっという間に沸くのでとても好評です。

コーヒーを入れるときに特にいいみたい。

それに、沸かしてからの保温状態も結構優れているようです。

 

クーラーは朝からキンキンに冷やしていませんが、

出来るだけご到着時間を把握して、

お着きの時には涼しくお迎えしています。

 

なぜ、冷蔵庫、ポットについてこんなにドタバタしているのかというと、

実は、

今までこの2つは思ったほど活用されていなかったならなんです。

だから、節電となった時に真っ先に頭に浮かんだのです。

 

 

そうはいっても、実際はあればとても便利な道具たち。

これからは、

道具たちもお客さまおひとりおひとりのニーズに合わせて

おもてなしをしていく、

そういった方向に向かっているのかもしれないですね。

 

 

そして、私たちスタッフは

道具を通してのお客さまとの会話の中から、

お一人お一人のご希望に添えるようなご対応を、

‘半歩’進んでしたいと思っています。

 

 

ぬる湯に入ってのんびり、ゆったり、

明日の力を蓄える、

お客さまがこんなふうにいつの時代の過ごすことができるような

縁の下の力持ちでいなくてはね。

 

 

 

陰翳礼讃を本棚で探したのだが行方不明・・・

もう一度買わねばならぬ?????。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4 Comments

  1. たろー

    はじめまして、たろーと申します。
    香川県の小豆島で両親と電器屋をやっております。
    現在40歳、独身であります♪
    「節電」はケチることではなく、無駄を省くこと。
    震災が、それに気付かせてくれましたね。
    震災のおかげで、日本国民はひとまわりもふたまわりも成長することができると思います。

  2. 若女将

    こんばんは!
    今日はなんだかすごく涼しいんですけど、
    そちらはいかがですか?
    台所はお客さまに出すのが終わると、
    半分の電気を消して、しみじみとみんなで食べています。
    なんかけっこういい感じかも。
    今までが明るすぎだってのもありますね。
    やっぱり谷崎だな!

  3. 若女将

    たろーさん、こんばんは!
    遠くからのコメントありがとうございます!
    小豆島にもいいお宿ありますよね??。
    私の憧れの宿♪
    本当に日本はこれから、
    出直しなのかもしれませんね。
    いつか新潟へお出かけくださいね。
    お待ちしています!

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