マンガシリーズは’おせん’。蒼井優さん主演でドラマ化されましたね。
このマンガはかなり前にあるじが買っていた週刊のコミックで読んだことがありました。
その頃は、この漫画家の書く絵がたぶん私の好みじゃなかったんだろうなーと思うんですが
なんだか読みずらくて、一度読んでそのままになっていました。
そしたらなんと、あるじが買ってきましたよ!!
今度はしっかりとはまりました。
たぶん、自分の状況が昔と変化したから。
料理にこんなにかかわるようになるなんて、マンガを読んでたあの頃は考えもしなかったのですからね。
この漫画家きくち正太さんの食に対する造詣の深さには脱帽です。
食もさることながら、この食するときの状況や天候やらの、
その瞬間に関わる、ありとあらゆること、すべてのことををひっくるめてなされる’おもてなし’が
たまらなく感動的なのです。
読むたびに私たちの仕事に役立つ新しい発見があり、かなり勉強になっています。
このたび一番印象に残ったのが’ご飯’。
ササニシキとコシヒカリの対決(?)の章でした。
’もともとササニシキは粘り、甘さ、香り、
どれもさっぱりしていて、
素材の味を際立たせるって言う点においては
かつおだし、昆布だしをきちんとひいた和食にはぴったり’
なんだそうな。
そして、コシヒカリ
’見た目、甘さ、香り、どれも百点満点で
申し分のない米だけれども、
逆にそれがあだとなって、野菜や魚の和食よりも
とんかつ、ハンバーグなどの洋食にピッタリ’
そして、これはあくまでもおかずが主役の話で、
’ご飯’そのものをとったら、大変な優れもの。
そう、新米でこさえた冷えた、塩むすびっ!
すっごく納得!おむすび、美味しい!冷めてなおさら!ですからね。
私が栃尾又へ来て以来、現在まで食べたお米の中で
一番美味しかったコシヒカリは、今は亡き叔父さん(ばあばの姉のつれあい)のもの。
この炊きたてのご飯をひと口食べた時の感動はいまだに忘れられません。
まさにこれがコシヒカリの由来かと思うくらいお米一粒一粒が光り、
味はといえば、まさに甘い。
おかずなんて、本当に必要がありません。
お米だけで、いくらでも食べられます。
あのコシヒカリを超えるものには今も出会っていません。
宝巌堂での〆のお食事は
混ぜご飯はおだししていません。ずーっと白いご飯のみ。
これは私たちの基本なのです。
なぜかというと、
ご飯そのものの’旨さ’を味わっていただきたいからです。
私が味わった、あの感動を。
おかずでお腹がいっぱいでも、
あとはお漬物と佃煮と、そしてコシヒカリは食べられちゃいますね。
それはおせんさん曰くの、
’コシヒカリはご飯そのものが主役’だから、なのでしょう。
お品書きにも名を連ねる立派な主役です。
ところで、第2巻におせんのお母さん、大女将が登場します。
何処かで会ったことがあるような人??
と思ったら、和楽という雑誌で読んだかの有名な白洲正子さんだ!
たぶん彼女がモデルだと思うんだけど、どうでしょ?
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栃尾又ラジウム温泉 宝巌堂(ほうがんどう) 8室の小さな温泉宿です
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