ゆうごう叔父さん、枝豆叔父さん

長年、枝豆叔父さんが、

宝巌堂のお客さまのために

多いときは5?6種類も枝豆を作ってくれていた。

残念ながら、昨年、身体を壊して畑仕事からは引退しました。

枝豆に始まり、茄子やキュウリやゆうごうや、

秋になればむかごを採りに行ったり、

大根菜の間引いた柔らかい菜っ葉とか、

あー、いろいろと叔父さんの野菜にお世話になっていたなぁ。

そんなたくさんの野菜の中で、

一番はなんといっても枝豆なのだけれど、

ゆうごうも捨てがたい。

ゆうごうとは、夕顔のこと。

干瓢の原料なのですが、

先日テレビで見た栃木のゆうがおとはちょっと違っていた。

もしかしたら、まったく違うのかな?

栃木のは丸くてかぼちゃのような形をしていました。

りんごを剥くようにくるくると剥いていた。

魚沼のゆうごうはこんなかんじ。

DSC04904.JPG

黄緑色で、まるでバットのようないでたちです。

このゆうごうはいつもよりもずんぐりタイプです。

もうそろそろゆうごうの時期は終わりが迫っていますからねぇ。

だんだん直売所から姿が消えてきました。

それもそのはず、暦の上では二百十日がせまっています。

何故二百十日?

叔父さんがゆうごうを収穫しながら教えてくれたことの一つです。

‘二百十日には、ゆうごうの棚をたたむんだ’

へぇー、そうなのか。

まだこんなにたくさんなっているのに、もう季節は秋なんだな、

そう思ったものでした。

ところで二百十日ってどういう日なんだろう。

今朝、たまたま起きてつけたテレビでやっていたのは俳句番組。

その俳句が二百十日を題材にしていました。

立春から数えて210日目。

この時期は稲が開花し、実を結ぶ大事なときなのですが、

台風が来て、農作物が被害を受けてしまうことがよくあり、

厄日とか荒れ日と言われているそうなんです。

一つの目安として警戒しなさいよ、っていうことみたいです。

だから、ゆうごうの棚もこわして、台風の襲来に備えたのかな。

叔父さんと一緒に枝豆談義をしながら、

いろんなことを教わっていたな、と改めて思い返しました。

とてもできないだろうという三大職業のうち、

なんと!2つも私は縁があった。

宿屋と農業。

関わってみたら、あら、なんだか面白いじゃない。

何だか人生ってわからないね。

あ、枝豆叔父さんは元気ですので、

ご安心ください。

たまにアイスキャンディーを持っていくと

超喜んでくれます。

今年の二百十日は9月1日。

秋も近いです。

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