被災者のみなさんへ:宝巌堂ができること その?

ここ数日、夕餉の話題は、

宿屋として、被災者の方になにができるか?ということ。

議論してる暇があったら、行動せよ、ですが、

これから先、長丁場になるであろうことはわかっています。

だから、なおさら慌てて動かず、

いらしてくださるすべてのお客さま、

皆さんに対して、居心地のいい空間をご提供したいので、

いったいどうしたらいいのか悩んでいました。

 

どうしてこんなに慎重なの?

このある意味、特異な栃尾又温泉の泉質を考えてしまうからです。

ご存じのとおりの温泉の温度が37℃前後という、

この時期では冷たいと感じる’ぬる湯’であるということ、

そして、

最低でも1時間は入らないと温まらない、という

‘長湯’が温泉の入浴方法であるということ、

この2つが理由に挙げられます。

 

それならこんな栃尾又温泉は、もっと栃尾又らしく、

被災者の皆さんをお迎えできないか?

 

あるじの一言で、今ひとたび立ち止まり、

考えます。

 

 

宝巌堂がお受入れできる被災者の数は、

せいぜい5,6人です。

ここ魚沼市でも18日現在、地域振興センターに避難所が設置され、

数十人の被災者の方がおいでです。

これからももっと増えるでしょう。

それでも今現在、 

まだ公的な避難所に余裕がある中、

たったの5,6人しかお受けできない状態で、

大手を挙げていいものか?

 

それよりも、

これから避難生活が長引いてきたとき、

1日でも2日でも温泉に浸かってのんびりとしたい・・・。

そんな要望が出てきたら、

その時こそ、栃尾又温泉の出番なのでは?

そんな時こそ、この湯治文化の出番なのでは?

これはこれからの課題なのかもしれません。

 

さて、ようやく

被災者の方のためのご宿泊のご案内ができます。  

被災してこられた方のためには、 

本当はすべてボランティアでご提供したい、けれど、

それはどうしてもかなわぬこと。

そして、

私たちにできるもう一つのことは、

できる限りの経済活動を停滞させないこと。

ぎりぎりの線で、がんばります。 

 

 

この地震で交通にも多大な影響が出ている中、

ご宿泊のキャンセルというのも、実際に多くあります。

それは残念だけれど、しかたのないことです。

外出せず、節電を心がけ、自宅でできることをする、

これもまた被災地への支援です。

ありがとうございます。

 

また、ご予定の変更なく、

お越しいただいたお客さま、また

これからのご計画をいただいている皆さま

新たにご予約を頂戴した皆さまへ、

心からの感謝をいたします。

本当にありがとうございます。

 

これから、もしかすると、

一般のお客さまと避難されてきたお客さまと

この小さい宿で出会うことがあるかもしれません。

 

一般のお客さまのご滞在も、

栃尾又温泉という温泉の性質を考えると

ここで’心と体を休める’という、大なり小なりの

‘療養”保養’の意味合いがとても大きいのです。

そんな中、

もしかすると心さわぐこともあるかもしれません。

 

どうか、互いの現在の状況を思いやり、

お越しいただいたお客様も、被災者の方も

心静かなひと時を栃尾又でお過ごしいただけるように、

お一人おひとりのお力を合わせていただけますように、

心からお願いいたします。

 

 

 

 

被災者の方のためのプラン

?自主避難の場合 

( :避難命令、勧告が出ていなくても自主的に避難してきた方へ)

      1泊3食付 7,000円(税込)

?公共避難の場合 

( :避難命令、勧告によりの要援護の方へ)

      1泊3食付 5.000円(税込)

 

お料理はいつものようにフルコースというわけにはいきませんが、

炊きたてのコシヒカリ、具だくさんのお味噌汁は

いつものようにご用意できます。

おかずも2,3品ですが、手作りでご用意します。

 

8室の小さな宿なので、多くの受け入れはできませんが、

1部屋:最大3?4名様までのご利用が可能です。

一部屋の定員を超える人数ではお受けできないのでご理解ください。

一番近いコンビニ、スーパー、またレストランなどのある地域までは

車で約20分くらいかかります。

 

ご予約は直接宝巌堂までメールinfo@ho-gan-do.com

またはお電話 0120-042216

までお願いします。

 

 

 

涙することのあまりに多かった10日間でした。

でも、きっと春は来ます。

 

少しずつですが、

一刻も早く、まずは私たちが普通の気持ちで

普通の生活をおくれるように

努力します。

 

それがきっと一番の復活への道と信じて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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