杉の旅立ち

こんばんは、

新潟県魚沼市の山合の温泉地’栃尾又温泉’

心がほどける五感を愉しむ 宝巌堂 の

野菜大好き若女将、星智子です。

 

長い長い1日でした。

 

今日は休館日だったので、ちょっと寝坊。

でも朝は早い、って前日から予想していたのです。

予想通り、はやかった。

外を見ると、すでに準備がわらわらと始まっていました。

 

そして、

いいお天気で、いい送り出しの日で、本当によかった。

 

今日はいよいよ大杉を2本、切り倒す日です。

いざとなったら、やっぱり寂しいし、切ない。

今までありがとう、と感謝を込めて。

 

関係者一同、

作業が無事終わりますように、安全祈願です。

 

’木を切る人に、

挨拶とかしなくていいからの。

集中しているから、気が散るから、

するなら、終わってからでの’

 

と、甥っ子に言われていたので、

動画以外は、木を切ってくれた職人さんの画像は残念ながら、無し。

 

あぁ、動画、載せられなくて、残念過ぎます。

なんとか別の機会に載せますね。

朝ごはんをそそくさと終えて外に出たら、

すでに作業は始まってた。

坂の途中で見ていたら、

スマホを構える暇もなく、

まっすぐに、

私の目の前に大木が倒れてきた!

 

開いた口がふさがらないほど、

その迫力にビビった。

 

そして、

2本目はしっかりと

自室の窓から見た。

 

木を切るいの一番の準備、

くさびを打つところ、

チェーンソーを入れるところ、

 

そして、

気負いのない、合図の低い声とともに、

杉が静かに傾いていき、

声を出す間もなく

大きな音を立てて雪の地面に倒れこむ。

狙ったところに、2本が収まった。

すごい。

 

倒した後の方が、たぶん作業は大変だろう。

 

この大木がずるずると機械で引っ張られる様子は

巨大な大蛇がずっていくよう。

 

切断されて、製材所さんへ。

この見事な切り口。

虫食いもなく、すごくきれいでした。

 

公式ラインで画像を載せたら、お馴染みさんが

年輪を数えてくれたらしい。

途中で断念したー!って言ってらしたけど、実は私も数えてみたんです。

断念したけど💦

どこかの家の、柱になって、

次世代もどうか活躍してくれますように。

子供を見送る親の気分になって、

トラックの後姿を見送りました。

 

電源復旧の作業、

温泉の復旧作業、

後片付け等々、

すべて終わったら、日が暮れる直前でした。

 

たくさんの人に関わっていただきました。

 

湯之谷地区森林組合のみなさん、

写真撮るよーって言ったら

みんなして、いやいや、おれはやってない、と後ろを向くのよー。

 

2本目を切る前に

足場も取り外します。大変な手間ばかりです。

 

木を切ること、

それを生かすこと、

森を育てることに、

若い人たちがこうして関わっていることに、

心からの敬意を。

 

お疲れさまでした。

本当にありがとう。

 

そして、宝巌堂を長々と見守ってくれていた大杉、

ありがとうね。